No.10

オンノベ感想『恋を知らぬまま死んでゆく』

 ※こちらは以前の感想ブログに載せていた記事の転載です。

 眠れなくてずっと気になってたので読み始めたら、最終話の一個前まで一気読みしてしまいました(ちなみに、翌朝最終話投稿されてたので即読みしました)
 ネタバレも大いに含みますので相変わらずの追記にて、です。

 ということでリンクはこちら⇒『恋を知らぬまま死んでゆく』 捺さん https://kakuyomu.jp/works/11773540548872...

『恋を知らぬまま死んでゆく』

 【あらすじ】
「失恋した。この気持ちは聖良ちゃんにはわからないよね」
  高校三年生の秋、私の留守電に謎めいたメッセージを残して菜々子は海で死んだ。
  事故だった。
  ――でも、もし本当は自殺したとしたら?
  仲違いしていた幼なじみの死の真相を知るために、私は恋をしようとする。
  同級生の青井を巻き込んだ、つたない恋人ごっこを通して。
 「好き」という想いをめぐる、青春ライトミステリー。
 (カクヨムさんのあらすじより)


 亡くなった幼なじみの死の真相を知るためときいて、最初は「お! ミステリー要素があるのか!」とごくごく普通にテンションあげてました(ミステリー好き)
 けれど、蓋を開けてみれば、確かにミステリー要素も存在するけれども、それよりももっとずっと、『恋』を知ろうとする聖良ちゃんの一挙一動に惹きつけられた。
 う~ん、言葉にするのは本当に難しいんだけど。
 世の中には『好き』が沢山あって、それは友情だったり家族的なものであったりたくさんある。はたまた何でかよくわからないけれど憎めないみたいなのであったり、友情なのか恋愛なのか憧れなのかわからないような名づけられない感情もたくさんあって。
 私はそれにわざわざ名前なんて付けなくていいと思っている。
 だから、最終話の一個前のお話で、 「たとえ恋じゃなくても、好きって感情はどうにもならないよ」 って聖良ちゃんが言った時、とてもホッとしたし、それでいいと思うよと思った。
 聖良ちゃんの青井くんに対しての想いは『恋』じゃない。
 それは聖良ちゃん自身が一番良くわかっている。
 けれど、その想いの強さはけっして『恋』に引けを取らなくて、もしかすると『恋』よりもずっと強い感情なんじゃないだろうか。
 『恋』じゃなくたっていい。一緒にいたいという気持ちに嘘はないし。
 そもそも『恋』ってなんだろうね。
 ドキドキしたりすること前提ならば、とても私事ではあるけれど私は恋をしないまま今の旦那様と結婚したことになる(笑

 いや、私の話はどうでもいいとして。
 聖良ちゃんの想いは『恋』ではなくて、青井くんの想いは純粋過ぎるほど強くてひたむきな『恋』で、きっとこの先も二人の想いが重なることはないんだと思う。二人の間には、恋愛感情と非恋愛感情という大きな溝があって、それは絶対に埋められない。それでお互いに傷つくことはあるだろう。現に二人とも重ならない想いで苦しみ続けていた。
 けれど、それでも、歩み寄ろうとすることも寄り添い合うこともできる。
 重ならなくても、隣に並ぶことはできるのだと、そうであってほしいと思ってしまう。
 だから、聖良ちゃんと青井くんの関係が、この先優しいものに変わっていってくれればいいなあと思うし、そうなってくれるんじゃないかという期待を持ってしまっている。

 あ~……何か本当にまだ色々思うところはあるんだけど、上手く文章まとまらない。
 いや、まとまってから書けよと思うんだけども、日を置くと生まれた感情が鮮度を失っていって結局感想書かずに終わるのが私なので!
 ちなみに、カクヨムさんの方でレビュー書くためにここで感想書いて少しは纏めようと思ったんですが、このざまですよ!!!!
 とりあえず、すごくすごく息苦しさともどかしさと、そして想い合う温かさを感じたお話でした!畳む


#オンノベ感想

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