2017年11月10日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
「自慢できることは他にもいくつかありましてね。自分は美しいものを間違えない。奥さん、きれいなんですよ。世界一」
「……ご結婚を?」
「一昨年に。それから……あなたのお化粧、とてもよかった。自分は化粧について詳しくないですが、あの梟さんが女のひとに見えるって、すごいと思いましてね。妻にもいいもの見たって自慢しました」
レオニダスは興奮からか早口だ。
ただこの状況下で化粧を話題に選ぶ点に感心した。
ダイは大人しく彼に耳を傾けていた。
「騒ぎすぎだって、あとで隊長たちに怒られましたが」
「それは……災難でしたね」
「でもそのとき閣下が笑って、自分に賛同してくださって……」
柔らかい微笑みで宰相は、そうだな、と、頷いたのだという。
「あのひとがあんな風に笑うのってね、あまり、ないんですよ」
※こちらは以前の感想ブログに載せていた記事の転載です。
新年早々、女王が更新されたので読んだのですが、今回は感想というよりもディータさんの過去編なので、ちょっと個人的に自分の情報整理用です。
私は考察等は苦手なので、本当にメモですメモ。
但し、いつもの感想と同じく、本編のネタバレ全開なので未読の人は読まない方がよいです。
間章 全ては墓の下 1
タイトルからして、今のヒース=ディータさんがペルフィリアの宰相・ディトラウト・イェルニになるまでのお話なんだと思いますが。
いっちばん気になったのは、やっぱり「ヒース」が誰の子供かってところですよね。
ここでいう「ヒース」は本文中に出てくる、ディトラウトに慕われている「ヒース」ですね。
マリアージュ様の父君フランツと、ヒースの父であるヘイデンの会話から、この「ヒース」は恐らくマリアージュ様のお兄さん、だと思うわけで。
で、前々から気になって仕方がなかったディータさんの正体。
幼い頃のディトラウトとセレネスティって、めっちゃ仲いいじゃないですか。何よりね、名前の呼び方。
セレネスティはディトラウトをディン、ディトラウトはセレネスティをセレと呼んでいる。
そんな風に愛称で呼び合うことは本編の中ではないんですよね。
あと、どこだったかでディータさんがセレネスティに地獄まで共についていくみたいに誓ってるところあったじゃないですか。
あの時のセレネスティの口調は明らかに臣下に対するもので、つまりはやっぱりディータさん≠ディトラウトってことじゃないのかなってなるわけで。
じゃあ、あのディアナさんラブなディータさんは誰? ってなるじゃないですか。
んで候補に上がるのはもちろん「ヒース」なんだけれども。
この「ヒース」=ディータさんなら、マリアージュ様の血の繋がったお兄さんがディータさんということになってしまうじゃないですか。
もしこの仮定が真実で、マリアージュ様が知ったとしたら、心底嫌そうな顔するでしょうね……(笑
あ、いやいや、そうでなく(笑
ここでカクヨムさんの方の女王のキャッチコピーを見てみましょう。
『 探しにいこう。本当のあなたを。 』
ですよ。
この『本当のあなた』は当然ディータさんのことで。
それはつまり、ディータさんって『ディトラウト・イェルニ』でもなく『ヒース・リヴォート』でもないってことを指しているんじゃないかと思うわけです。
で、ここで問題となるのは、ディータさんが「自分が屠った」と言っていたヒース・リヴォートは、一体誰をさしているのか? ということ。
そこで気になったのがこの台詞。
この「ヒース」に年が近い青年=ディータさんが屠ったと言ったヒース・リヴォートなのではないかと思ったわけです。
え? ディータさんは『ヒース・リヴォート』でもないってのはどこ行ったのかって?
そりゃああれですよ。この「ヒース」が本当にマリアージュ様の兄ならば、『ヒース・リヴォート』ではなく『真名・ミズウィーリ』になるじゃないですか(書き方がアレですがw)
花鶏さんがディアナさんとディータさんは結婚するしラブラブハッピーエンド♡と仰っていることからも、ディータさんがマリアージュ様の血縁ならば納得いくんじゃないかなと。
ちょっとメモするつもりが結構長くなってる……;畳む